信託報酬(実質コスト)の差がリターンに及ぼす影響を評価するのに、なぜベンチマークではなく、たわら外国株式を基準にしたのでしょうか?との質問に回答します

ビル


先日、某インデックス投資ブロガーさんから以下の過去記事に対して、次のような質問がありました。


過去記事: 投資信託の信託報酬(実質コスト)の差がリターンに及ぼす影響を「見える化」しました!


質問は以下のグラフに対してです。

たわらノーロード先進国株式のリターンを基準にして、他のファンドのリターンを表示したグラフ

たわら基準1


信託報酬(%)実質コスト(%)実質コスト- 信託報酬(%)
たわら0.2250.260.035
ニッセイ0.2000.290.090
SMTグローバル0.5000.540.040
外国株式インデックスe0.5000.540.040




■質問内容

ここで疑問に思ったのですが、どうしてベンチマークのMSCI-KOKUSAIから実質コストを引いたものでなく、たわら基準にしたのでしょうか?

各ファンドによって同じベンチマークを採用していたとしても運用方法(完全法や最適化法層化抽出法などによる運用の巧拙、またMSCI-KOKUSAI指数でもグロス、ネットやプライスなど)に違いがあると思います.運用手法の違うファンドのリターンを比較すると正確さを欠くのではないかと感じました。

コストがリターンに与える影響を示すのであれば、ベンチマークから単純に実質コストを引くだけの方がわかりやすいのに、記事のような方法をした意図は何かあるのでしょうか?





では以下に回答します。(質問の本質的な回答は②です。①を読み飛ばしていただくのもアリです)


①MSCI-KOKUSAI円換算のデータ入手が困難
まず、MSCI公式ホームページからドル建て以外のチャートを無料で入手できないのが理由の一つです。


また、日銀のサイトからドル円の推移を入手して、円換算することも可能ですが、アメリカと日本の日付の違い、市場の取引日の違いから、若干のズレが生じる可能性があります。したがって、「トラッキングエラー」や「コストの差」などの微小な値を評価するのに適さないと判断して行っていません。


かなり高い確率でデタラメな結果になると思います。(微小な評価ではない長期投資のリターンの傾向などを評価する場合には、ほとんど影響がないので自分で円換算しています。)



②低コスト商品はリターンが良いとして選択するなら、リターンが良い商品はコストが安いという逆が成り立つか確認するため

同じMSCI-KOKUSAI円換算がベンチマークと言っても、以下のように配当込、除くのように、正確にはベンチマークが異なります。

・たわらはグロス(「課税前配当込」指数)
・ニッセイはネット(「課税後配当込」指数)
・iFreeはプライス(「配当を除く」指数)


ただ、各ファンドのベンチマークとの比較が目的でないので、この違いは問題ではありません。


インデックス投資家はコストに拘り、低コストファンドの一覧表などを作成します。

で、コスト(信託報酬や実質コスト)が安い商品を選ぶ背景には、将来、そのファンドのリターンは高コストファンドより高くなるだろう!という願望が込められています。


ならば、コストいう概念を捨て去り、リターンだけを単純に比較した場合、低コストファンドほどリターンが良かった!という結果にならなければ、私たちの低コストファンドを良し!とする考えは崩壊してしまいます。


そのため、リターンの高い「たわらノーロード先進国株式」を基準にしたグラフを作成しました。


その結果、たわらとその他のファンドには、約「実質コスト分の差」がある。という結果になりました。


すなわち、私たちインデックス投資家の「実質コストが一番低いファンドを選択する」という方法を採用した場合に、「リターンが最大になる」「実質コストの差分リターンが高い」ということを示せたと考えています。



そして、これが「信託報酬(実質コスト)の差がリターンに及ぼす影響である」と私は思います。


また、ベンチマークからの乖離についても、リターン差がほぼ実質コスト程度であるならば、乖離は取るに足らない小さな値であり、無視しても良いものだと思います。言い換えると、ベンチマークからの乖離が年間コストに近いような値であるのならば、それは問題であると私は思います。



■その他及び補足

以下は某インデックス投資ブロガーさんからの返信です。

早速の返答ありがとうございました.しかもかなり詳細に回答していただきましてありがとうございます.

検証の意図がわかりました.データの入手に費用が掛かることも知りませんでした.失礼いたしました.

私は「りある・むえさん」が記事で仰りたいことの概要・重要性が伝わっているので、これからもわかりやすく、且つデータに基づいた検証の記事をたのしみにしております.
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。





大変ありがたいお言葉を有難うございました。人として、「誠意」には「誠意」で応えたいと考えていますので、これからも疑問などありましたら、遠慮なくご質問ください。

某インデックス投資ブロガーと称しているのは、質問の中にオフレコの内容があったからなので悪しからず。(勿論それらは削除しています)



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